習い事

書道作品を批評するときに使われる筆勢・筆意ってどういう意味?

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書道の作品を批評する文章によく出てくる「筆勢」「筆意」ってどういう意味なんでしょう?

「筆法」「筆勢」「筆意」はともに書法の3要素です。

「筆法」は点画を書く技術的なものなのでわかりやすいと思います。

「筆勢」「筆意」はなんとなく雰囲気で感じ取れる気はしますが、抽象的でわかりにくく、実際にどう生かしていけばいいのかわりにくいですよね。

今回は「筆勢」「筆意」の意味について、抽象的になってしまうかもしれませんが、解説していきます。

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筆勢とは?

筆勢はさまざまな点画が表現するそれぞれの特殊な形状の姿勢の書き方を指します。

字の形の中における点画の位置の違いによって、各書家の用筆の方法と形の造形の特徴は違ってきます。

「筆法」とはどんな点画を書くときでも必ず守らなければならない基本的な技術です。

それに対して、「筆勢」とは字の形の違いや人の性格、時代の雰囲気の違いなどによって、点画が備える大細や長短、曲直、方円、平側、巧拙こうせつなどの特徴を指します。

「筆法」のような「原則」を変えてはならないものとは違うのです。

そのため私たちが書道を学ぶのに正しい技法を用いればすぐに「筆法」を身につけることはできます。

それに対して臨書で例えると、臨書とは各書家・各流派の風格を学ぶものです。

これはつまり各書家・各流派の異なる筆勢を学ぶことであり、古人がどのような筆遣いでその点画の形を作り出したのかを探り出すことです。

つまり、字の点画の形、点画の組み合わせと配置はすべて「筆勢」に属するのです。

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筆意とは?

筆意は書道の作品のおもむきや気品、風格などを指し、点画の姿や字の形の中に表現されます。作品全体の優れた趣や格調が現れる主要因ということになります。

筆意は抽象的で捉えどころがないものですよね。

しかし、作品の中で書家の精神、またはその作品を書いた時の感情を最も高いレベルで表すことができるものなのです。

その人の様子や精神などはすべて「筆意」のなかに現れています。

「書は心画なり(書は人の心を描く)」とはつまりこの道筋なのです。

筆意がある・ない

筆意がある・ないは、書家の技術水準以外に、精神と感情が表現されるために、主に品格の修練と学問の蓄積と美的感覚の高い・低いが関係します。

それと同時に、創作過程における喜怒哀楽などの感情や天候、地理、気候などの条件もすべて創作に影響する重要な要素です。

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「筆勢」「筆意」のまとめ

「筆勢」はその影響を及ぼす範囲が1番広く、書道の学習のもっとも具体的な内容であり、なおかつ点画の形状の「形成」を理解し、字形の変化を生み出す原因を明らかにする主要なものであり、腕まえが十分に表れる所となります。

「筆意」とは、つまるところ高い基礎技術の上に、さらに作者の品格や学問、美的感覚の修養しゅうようなどを表すものということです。

作品から筆意を感じとることができれば、そこから書家の品性を見抜くことができるのです。

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作品批評で使える比喩表現(熟語)の紹介

「筆勢」「筆意」以外にも、点画の形状や字形を具体的に表すのに比喩を使ってその用筆の趣を表現することがあります。

作品批評で使える比喩表現(熟語)を紹介します。

折釵股せっさこ…かんざしの股のまがりのような力強い曲折

屋漏痕おくろうこん…運筆の時にわずかに止まること。または、起筆のときに筆先を点画の中に隠すこと

錐画沙すいかくさ…砂に錐で書くように、しっかりと力強く書くこと

印印泥いんいんでい…泥に印を押すようにしっかりと書くこと

坼壁たくへき…壁の割れ目のような自然な配置

銀鈎蠆尾ぎんこうたいび…曲がった釘、サソリの尾のような鋭く強い筆法

鉄画銀鈎てつかくぎんこう…点画が力強く、しなやかな美しさを持つこと

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まとめ

ここまで「筆法」「筆勢」「筆意」の中でも特に意味が理解しにくい「筆勢」「筆意」について解説してきました。

すこし難しい内容になってしまったかと思いますが、後半に紹介した比喩表現なども使って書道の作品鑑賞や批評ができるようになると、感じたことを表現しやすくなり、また批評の言葉や文章の理解も深めることができるでしょう。

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