温彦博碑について

唐の太宗皇帝の墓地、昭陵の周囲には、陪葬を許された功臣の石碑が多く建てられています。
温彦博碑は、その昭陵の陪葬を許された功臣の石碑の1つです。
「虞恭公碑」「温虞公碑」とも呼ばれています。
碑の銘文は当時の大官、岑文本(595~645)が撰文し、欧陽詢が揮毫しました。
欧陽詢が81歳の時でした。
原石は陝西省醴泉県に現存しています。
温彦博という人物について
温彦博碑の「温彦博」とは人の名前です。
温彦博(574~637)は山西併州祁県の人です。字は多臨。
はじめは隋(唐の前王朝)に仕えていましたが、唐になると貞観4年(630)中書令となり、虞国公に封ぜられ、貞観10年(636)尚書右僕射にのぼり、翌年6月に亡くなりました。
亡くなったその年の10月、昭陵に陪葬されました。
温彦博碑の石碑
温彦博碑は良質な石灰岩で、石碑の大きさは高さ378㎝、幅115㎝という大きな碑です。螭首の中央に篆書の題額16字「唐故特進尚書右僕射虞恭公温公之碑」が4行4字ずつ井格の中に陽刻されています。
このことから「虞恭公碑」「温虞公碑」とも呼ばれています。
また、文字は36行、毎行77字に並べられ、本来は2800字に近い長文だったとされていますが、かなり以前から碑の下半分の損傷が目立ちます。
もっとも古い宋拓本でさえも文字が明瞭なのは上から二十数段のみで、残っている文字数は多いものでも700字程度です。
温彦博碑の拓本画像
温彦博碑の拓本を紹介します。
写真は上海博物館に収蔵されている北宋時代に採られた拓本です。
現在知られる拓本の中ではもっとも古く、文字ももっとも見やすいものです。




























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