習字をしていると筆が割れてしまう、ボサボサになってしまうことがあります。
この記事では、筆が割れる原因や、割れてしまった筆を直す方法について詳しく解説します。
習字を楽しむためにも、割れる原因を知って、筆の使い方や手入れ方法をマスターしましょう!
また、筆が割れてしまった場合は、新しい筆の購入を検討するのが一般的です。割れてしまうほど古くなった筆は書き心地が悪くなり、作品の仕上がりにも影響を及ぼすため、早めに交換することをお勧めします↓
習字の筆が割れる原因
習字の筆が割れてしまう原因は以下の4点が考えられます。
- 毛の根本に固まった墨がたまっている
- 適切でない保管方法
- 寿命や使用頻度の問題
- 使用する墨や紙の影響
これらの原因について詳しく見ていきましょう。
毛の根本に固まった墨がたまっている
習字の筆が割れる主な原因の一つは、毛の根本に残る墨です。
使用後、墨が筆の毛全体に浸透いていますが、筆を十分に洗わないと、墨が毛の根本で固まってしまいます。
墨が根本で乾燥して固まると、毛全体のまとまりが無くなり、使用時に割れてしまうのです。
筆を使った後は、根本を重点的にしっかりと水洗いして墨を完全に落とすことが重要です。
適切でない保管方法
筆を適切に保管できていないことも、割れの原因となります。
適切な保管方法としては、洗浄後し、筆を下向きに吊るして乾燥させます。直射日光が当たる場所や湿気が多い場所は避け、風通しの良い場所で保管することもです大切です。
筆を乾燥させる際に毛先を下に向けて立てかけると、毛が曲がってしまうことがあります。また、上向きにして乾燥させようとすると、残っている水が根本にたまり、そこで墨が固まってしまいます。
寿命や使用頻度の問題
筆の寿命や使用頻度も、割れの原因になります。筆は消耗品であり、長期間使用していると自然に毛が摩耗し、割れやすくなります。
特に、頻繁に使用する筆は寿命が短くなります。定期的に筆をチェックし、毛が割れてきた場合は、新しい筆に交換しましょう。劣化した筆を使い続けると、割れだけでなく、書き心地にも悪影響を及ぼします。
筆の寿命を延ばすためには、使用後の手入れを怠らず、保管方法にも注意することが大切です。
使用する墨や紙の影響
使用する墨や紙の種類も、筆の割れに影響を与えることがあります。
例えば、非常に粗い紙や吸水性の高い紙を使用すると、筆の毛に負担がかかりやすくなります。
また、低品質な墨を使用すると、筆の毛がダメージを受けやすくなります。墨液より固形墨を磨ったほうが、墨の粒子が細かいため筆へのダメージは少ないです。
良質な墨と紙を選ぶことで、筆の寿命を延ばし、割れを防ぐことができます。
以上のように、習字の筆が割れる原因はさまざまですが、筆を長持ちさせるためには、使用後の手入れや適切な保管方法、質の良い道具の使用など、さまざまな面での注意が必要です。
筆を大切に扱い、良い状態を保つことで、より美しい書道作品を作ることができるでしょう。
割れた筆を直す方法
毛の根本で固まった墨の影響で割れてしまった場合、工夫をして洗えば元通りに修復できるかもしれません。
- 冷たい水ではなくお湯で洗う
- ペットボトルと洗濯ばさみを使った長時間のつけおき
これらの方法を試して、割れた筆を再生させましょう。
冷たい水ではなくお湯で洗う
まず、冷たい水ではなくお湯を使って筆を洗う方法があります。お湯は固まった墨を柔らかくし、毛の根本から取り除くのに効果的です。
- お湯の準備:適度に温かいお湯(熱すぎない程度)を用意します。
- 筆を浸す:筆の毛先をお湯に浸し、数分間置きます。お湯の温度が高すぎると毛を傷めたり、軸と毛をとめている接着剤が溶けて抜けたりする可能性があるため、適度な温度を保ちます。
- 墨をほぐす:筆をお湯に浸した後、手で優しく揉みほぐして、根本にたまった墨を取り除きます。このとき、力を入れすぎないように注意しましょう。
- すすぎ:きれいな水で筆を十分にすすぎ、残った墨や汚れを完全に取り除きます。
- 乾燥:洗った後、筆を風通しの良い場所で自然乾燥させます。毛先を下に向けて吊るすと、残った水が下に落ちてくれて根本に墨がたまりにくくなります。
ペットボトルと洗濯ばさみを使った長時間のつけおき
もう一つの方法は、ペットボトルと洗濯ばさみを使って長時間つけおきする方法です。
- お湯を入れる:ペットボトルの容器に温かいお湯を入れます。
- 筆を吊るす:洗濯ばさみを使って、筆の柄をペットボトルの口に固定し、筆の毛先が完全にお湯に浸かるようにします。これにより、筆の根本部分がしっかりとお湯に浸ります。
- つけおき:そのまま数時間つけ置きします。時間をかけてお湯が墨を柔らかくし、根本から汚れを浮かせます。
- すすぎ:つけ置きが終わったら、筆を取り出し、きれいな水で十分にすすぎます。
- 乾燥:最後に、筆を風通しの良い場所で自然乾燥させます。毛先が下に向くように吊るします。
これらの方法を実践することで、割れてしまった筆を復活させることができるかもしれません。筆の寿命を延ばし、美しい書道作品を作り続けることができます。
筆が割れてしまった場合は、新しい筆の購入を検討する
ここまで、割れてしまった筆の再生方法を紹介しましたが、元通りにすることは難しいため、新しい筆の購入を検討するのが一般的です。
割れた筆は書き心地が悪くなり、作品の仕上がりにも影響を及ぼすため、早めに交換することをお勧めします。
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筆が割れないようにするためには、日頃の手入れが大切です。適切な洗浄、乾燥、保管を心掛けましょう。