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関戸本古今集について解説
関戸本古今集の作者は、伝藤原行成です。
名称由来は、名古屋の関戸家に零本が伝来したことにちなんでいます。
書写内容は『古今和歌集』です。
装丁は綴葉装の冊子本です。書写年代は11世紀半ばです。
料紙は紫、茶、緑などの雁皮紙の染め紙、濃淡2枚ずつの4枚を一折りにして繧繝彩色の効果を出しています。
見開きのようにみえますが、もとは同一料紙の表面と裏面、1枚の料紙を剥いで、並べて表装しています。おおらかな書きぶりで、「し」の長さが特徴的です。
関戸本古今集の釈門
みちのくうた
あぶくまにきりたちわたりあけ
ぬともきみをばやらじまてば
すべなし
みちのくはいづくはあれどしほが
まのあさこぐふねのふなでかな
しも
わがせなをみやこにやりてしほが
まのまがきのしまの松ぞかなし
き
をぐろさきみつのこじまのひとな
らば宮このつとにいざといはま
しを
みさぶらひみかさとまうせ宮
ぎのゝこのした露はあめ
にまされり
もがみがはのぼればくだる